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根をおろす医師会活動
川崎市医師会・個別方式の成果—予防接種行政への協力の現状
著者: 深瀬泰旦1
所属機関: 1川崎市医師会
ページ範囲:P.782 - P.782
文献購入ページに移動個別方式の導入に至る背景となった思想は,予防接種において求むべきは,安全性の確立と医師会としての能力範囲を定めることであり,さらに強制集合接種と私接種との経済的格差の撤廃をはかるべきであるとする考え方であった.危険な伝染病を防遏するための予防接種が,かえって被接種者の生命や健康を脅かすようなことが多発するならば本末転倒もになはだしい.安全性の追求を第一義に考えるべきことは当然である.又行政上の事業である予防接種全般にわたって委託をうけ,その全部を肩代りするの愚はさけて,あくまでも医師会としての能力範囲を逸脱してはならない.さらに法律で定められた接種をうけるに際して,接種場所による経済的負担の格差は市民の側からみれば希ましいことではない.
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