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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生37巻3号

1973年03月発行

文献概要

特集 ONLY ONE EARTH

環境と人間

著者: 島津康男1

所属機関: 1名古屋大学理学部

ページ範囲:P.153 - P.160

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1.自然・生物・人類
 年々に気温の変動はあっても,冬がくればやはり寒い.太陽の光はたえずふり注ぐのに,地球がどんどん暖まりはしないのである.地球から宇宙空間ヘエネルギーが逃げて,入ってくる太陽エネルギーとバランスしているからである.この自然界の中に巧みにはめこまれたのが生物の世界であり,自然界と物質・エネルギーの交換を行なうとともに,内部では食う食われるの巧みな相互作用を行なっている.人類が生物の一員であることは確かなのであるが,その一方では生産という行為を通してむしろ脱生物を志しているようにみえる.
 自然界つまり地球の表面は有限なので,人類社会の急速な拡大は必然的に生物界と自然界とをともに圧迫する.そしてその反作用は生物としての人間の生存条件にはね返るのである.そこで 1)自然・生物。人類の各世界のはめこみ構造のゆがみをどのようにしてなくすか(環境保全)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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