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日本列島
交通警察官の血中鉛—北海道/石狩支庁管内保健所連絡会議開く—北海道
著者: 原
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ページ範囲:P.175 - P.175
文献購入ページに移動調査は,昭和46年10月,道警のパトカー,白バイの乗務員203名を対象に,大都市(人口100万以上札幌)中都市(同5万〜20万未満=小樽,室蘭,苫小牧,岩見沢,千歳,江別,滝川,夕張)小都市(同5万未満=余市,倶知安,伊達紋別,静内,浦河,門別,赤平,芦別,栗山,三笠,美唄,砂川)の三つに分類し,おのおの血中鉛量の測定を行なった.同時に全血比重,細管ヘマトクリット値,血球中S-AL A-D活性測定も行なった.この結果,大都市勤務者の血中鉛量は小都市に比べて有意に高く(危険率1%)また,中都市との比較でも危険率5%で同様の結果が得られた.都市別に比較すると,中・小都市の平均値はいずれも8〜9μg/dl程度であるのに対し,大都市札幌(検査対象115名)では最高31.1最低4.5平均10.14μg/dlであった.また中都市のうちでも小樽は(同9名)最高16.5,最低6.6,平均11.39ug/dlであり,千歳(同4名)で最高最低平均と平均値は本札幌に比べ高くなっている.これは,小樽では空気が停滞しやすい地形であり,千歳は航空機の排気ガスの影響によるものとみている.
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