特集 AMHTS(自動化多項目検診)
AMHTSはいかにあるべきか—地域保健医療活動との関連
著者:
西川滇八1
所属機関:
1日大医学部公衆衛生学
ページ範囲:P.580 - P.581
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AMHTS(Automated Multiphasic Health Testing and Servicesの略)がアメリカに生れて10年余,世界的には200以上の健診機関で利用されている.これがわが国に紹介されるや,電機メーカーのうちには医療産業の中におけるAMHTのしめる将来性を高く評価して,早速調査研究して,1970年に第1号機を完成し自社の保健センターで使用はじめたところがあった.その後,次第にAMHTの装置を人間ドックや成人病健康診査など,医療の日常活動に採用する機関が増加し,全国では約30の保健医療機関で使用している.この気運に対応して,1973年秋に日本自動化健診システム研究会(樫田良精会長)が創立され,国内外のAMHTの研究開発に拍車がかけられた.
Multiphasic Health Testing多項目健康診断の考え方はすでに1914年頃にはじまったが,自動化したシステムを組み上げたのは,コンピューターが医療に利用されるようになった後のことで,1969年はじめて,アメリカのKaiser Foundationが地域における医療プランの一翼を担うシステムとして採用した.