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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生38巻12号

1974年12月発行

文献概要

発言あり

公費医療の拡大

著者: 北尾玲子1 北原龍二2 重久房子3 清水寛4 吉田哲彦5

所属機関: 1神奈川県大和保健所 2信州大学教育学部 3鹿児島市中央保健所 4実践女子大学家政学部 5科学技術庁原子力局

ページ範囲:P.641 - P.643

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真の社会福祉を求める姿勢を
 社会的諸施設・サービスのなかには,受益者や利用者を特定することができないために,料金・使用料のような負担を課さないものが多く存在する.道路,公園,公衆便所,行政サービスの一部などがこれにあたる.また直接の受益者は特定しているが,間接的利益を考えれば,それにあずかる人間の範囲が大きく拡がる場合にも,無償サービスが導入される.伝染病発生のさいの諸処置,あるいは火災と消防サービスなどがその具体例である.またこの場合には,「緊急性」も重要な条件となっている.
 これらの経費は,租税によってまかなわれる.その意味で,無償というのは,大気を呼吸したり風景を眺めるさいの無料と同一ではない.何らかの理由から,利用度や受益度の大小にかかわりなく,いわば,共同で負担するところに本旨がある.この共同負担の領域において,近年急速に抬頭しているのが,医療の問題である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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