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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生38巻12号

1974年12月発行

文献概要

保健所・47

福島県二本松保健所―原点に立って住民サイドの行政を

著者: 柄沢良子

所属機関:

ページ範囲:P.689 - P.689

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沿革 東北本線沿いの福島と郡山市の中間に位し東は阿武隈山系深く西は安達太良山頂迄510km2.麓には岳温泉と塩沢温泉,冬はスキー,夏は登山,近くにゴルフ場あり外来客の多い観光地も擁している.昭和19年逓信省簡易保険健康相談所が県に移管二本松保健所として職員8名で発足.昭和25年現在地に木造瓦茸一部二階建170坪を新築移転現在に至る.管内人口10万300,1市4町2村を管轄.R4型保健所.職員は少数精鋭23名,3課1室制で行政を担当.かって管内は地形的に山間高冷,道路交通網不備,医療に恵まれない僻地などの低開発地域をかかえ,農家は出稼ぎの収入が大きな割合を占め多産多死,手おくれ状態で医師にかかる等人命軽視の傾向強く乳児死亡率は国平均の2倍,結核受診率は40%で低率,死亡率は高率,流水使用による赤痢集団発生等山積する保健衛生上の問題があった.昭和35年共同保健計画と綜合保健対策をうち出し,市町村毎に保健白書作成を指導・保健所は問題解決の方策として地区診断を実施,社会経済的背景,住民意識の実態やニードの調査を行なった.それらを基礎資料として地域保健計画と事業実施のため技術援助と助言に努力.特に母子衛生対策を最重点とし「住民の健康を守る運動」を展開,「乳児死亡ゼロをめざして」を提唱,僻地の5カ町村に母子健康センターの設置をみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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