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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生38巻7号

1974年08月発行

文献概要

特集 地域保健を担う人々

ソーシャルワーカーと地域保健

著者: 中島さつき1

所属機関: 1兵庫医科大学病院医療社会福祉部

ページ範囲:P.400 - P.403

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医療ソーシャルワーカーについて
 社会の急速な変動に伴なって,社会にはストレスと剥奪(必要としているものを必要なときに与えられていない現象がおこり,それ故に広い範囲にわたる問題に関係して,援助を必要としている個人やグループがふえてきている.ソーシャルワークという仕事は,それらの必要性(Needs)があまりに複雑で広範囲にわたるゆえに,それに働きかけるため生れてきた職業である.
 地域保健の担い手として多くの専門職種があるが,これを私はソーシャルワーカーの立場から考えていきたい.ソーシャルワーク(social work)という言葉は戦後導入されたもので,直訳的にいえば社会事業であり,この仕事をする人は社会事業家となる.この名称は戦前から用いられ慈善事業をする人とも言われた.近代的視点に立っていえば前述したように,社会的,経済的,精神的な種々な問題にぶつかる.そのために悩み,苦しみ,困窮状態におちいっている人々に面接し,自分の問題を自分で解決するような方向に,心理社会的な援助をする人といえよう.ソーシャルワークの基盤は同じであるが,公的扶助,児童,家裁,身障,老人,医療等,分野によって働き方が異なってくる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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