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特集 第16回社会医学研究会 特別報告
社会医学研究会15年のあゆみと今後の課題
著者: 芦沢正見1
所属機関: 1国立公衆衛生院内社会医学研究会事務局
ページ範囲:P.853 - P.860
文献購入ページに移動社会医学研究会設立前後の事情については,社会医学研究会準備会記録,および第9回社会医学研究会(京都光明寺)記録の丸山世話人「あいさつ」でつぎのような内容が述べられている.かいつまんで記すと,1955年4月(昭30)の第14回日本医学会総会(京都)のとき,京都市大徳寺大仙院で「全国公衆衛生懇談会」が,公衆衛生関係者のボランティア運動の全国的な連けいを図ることを目的として持たれ,—この間の事情は,庄司光:大阪における公衆衛生活動の問題点と将来の動向,公衆衛生,22,8:448-453.(昭33)にくわしく述べられている—また,1957年(昭32)の日本公衆衛生学会総会(大阪)の際には医療保障の自由集会がはじめて持たれた.これらの集まりはその後毎年,公衆衛生学会あるいは衛生学会が開かれる折に,「自由集会」の形でつづいており,同学の士の各地での活動経験や知見の交流の場となっていた.これらの集会ははっきりした規約とか組織もない全くの有志の集まりであったが,席上日本の医療公衆衛生の発展のためには,その経済的,社会的条件の究明をぬきにしては考えられず,そのような研究や調査活動を進めるための自らの組織を持ちたいという希望が強く出されていた.
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