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特集 くすりと健康
配置薬と地域保健
著者: 室林貞一1
所属機関: 1富山県薬剤師会
ページ範囲:P.86 - P.90
文献購入ページに移動1670年代の延宝,天和年間は,いわゆる民間売薬の発生期ともいわれ,奈良西大寺の豊心丹,西の京の梅軸軒蘇命散,京都堀の肝凉丹,京都太子山の奇応丸,京都井上の目洗薬,京都雨森の無二膏,汗戸喜谷の実母散,近江正野の万病感応丸などはこの頃に発売されたものといわれている.徳川の歴代将軍は医薬を奨励したが,その取締は緩漫であったので簡単に民間に普及されたが,一方偽物も多くなってきた.これらに対処するため各製薬本舗では種々研究し,いわゆる一子相伝の秘薬を製造販売するという傾向を示した.
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