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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生39巻2号

1975年02月発行

文献概要

研究

毛髪水銀の蓄積に関する疫学的検討

著者: 長田伊三夫1 浅見英男1 大谷誉1 磯村久男1 大野純暉1 城戸省二1 長島章夫1 井上裕正2 高島一良2 太田秀夫2 恩田祐行2 児玉博和2 山田直樹2

所属機関: 1愛知県衛生部環境衛生課 2愛知県衛生研究所

ページ範囲:P.107 - P.110

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 つとに,わが国は世界最高の水銀汚染国といわれ,大気・水質・土壌・食品など生活環境の多くは水銀汚染の影響を多分に受けているともいわれている.その汚染母体となっているものは,従来から全国的規模で田畑に撒布された有機水銀系農薬による土壌汚染であり,これが農作物など食品汚染の形態で,わが国民の体内蓄積量を有意に高度化してきたとする定説が強かった.
 昭和48年3月,熊本大学医学部10年後の水俣病研究班から報告された水俣病その後の経過は,医学・行政・社会の関心を再び水質汚濁にむけ,魚介類を通して国民の健康不安を国内各地に伝ぱんしたまま,こんにちに至っている.このように,水銀による環境汚染の実態が更めて重要視されるに伴い愛知県でも,魚介類に含まれる有機水銀摂取による体内蓄積が問題化し,一般住民に水銀不安を与えているのでこれに対処するため,毛髪内に含有の水銀濃度を測定し,毛髪水銀の実態把握に努めたところ,若干の知見をえたのでその結果を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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