icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生39巻4号

1975年04月発行

文献概要

論稿

保健所改革試論—保健所法空洞化の反省

著者: 小栗史朗1

所属機関: 1名古屋市千種保健所

ページ範囲:P.233 - P.235

文献購入ページに移動
1.はじめに
 今年1月,名古屋市は3年間の短期計画を発表したが,その施策の推進のためには,「憲法を守り,平和で安定した市民生活を保障し,民主主義を実現する市政が確立される必要があり」そのためには,「これまでの経済中心のまちづくりを反省し,生活優先,弱者優先,社会的公正の原則を中心にすえる」と,市長は宣言した.財政制約のため,この理念は,直接的・全面的に具体化しがたい状況にあるが,この施策化は,たんなる一都市の特殊性ではなくて,全国の自治体の共通の課題であり,また岐路に立つ全国保健所にとっても同様である.
 47年の保健所問題懇談会基調報告は,その岐路に立っている事態を認め,ひとつの方向を示しはしたが,情勢の評価と保健所改革の方向と方法については,一般的合意はなお成立していない.この点については,日本公衆衛生学会理事長須川豊氏の言明通りである(第33回同学会総合シンポジウム:保健所再編成と住民の求める衛生行政).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら