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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生39巻6号

1975年06月発行

文献概要

特集 食品汚染

食中毒の原因追求—最近の事例とその問題点

著者: 辺野喜正夫1 丸山務1

所属機関: 1東京都立衛生研究所

ページ範囲:P.374 - P.381

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 厚生省が発表した昭和48年食中毒発生統計1)によると,この年にわが国で発生した食中毒は事件数1,201,患者数36,832,死者数39である(表1).この数字は過去10年間で死者数の急激な減少を除いては,毎年多少の増減はあるにしても事件数,患者数ともにあまり変化のない平均的な数である.
 原因物質別の発生状況は表2のとおりであるが,これを昭和47年以前の統計と比較してみると,自然毒,化学物質,原因不明が漸次減少傾向を示しているのに対し,細菌性のものはむしろ増加の傾向さえみられる.すなわち,大ざっぱにみて,わが国の食中毒は少なくとも過去10年の間に減少したことは考えられず,細菌性中毒は事件数,患者数ともにむしろ増加の傾向さえみられるのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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