icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生39巻8号

1975年08月発行

文献概要

特集 "環境"を考える

環境論序説

著者: 土屋健三郎1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部衛生学公衆衛生学教室

ページ範囲:P.492 - P.496

文献購入ページに移動
はじめに
 かけがえのない地球(only one earth)を旗印にかかげたストックホルムの人間環境会議は,世界の人々に環境とは何かを考えさせる絶好の機会であった1).しかし,このストックホルムの花々しい「環境」の打上げに対して,その会議の内容,その後の活動などを理解している人はごく少数のように思われる.
 環境という言葉,特にそれと人間との係わり会いについての認識と学問とは,すでに何十年も前から存在していたが,最近になって新しく認識され始めたのはいろいろな理由による.人類にとって生命や生活の脅威である悪い側面の自然環境をほぼ克服した先進諸国にあっては,今度は産業による自然環境の破壊という側面で「環境」をとらえ始めるようになった.しかし,いわゆる発展途上国にあっては環境問題はあい変らず悪い側面の自然環境の脅威に対する対策でしかあり得ない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら