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文献概要
原著
弗素と齲蝕豫防
著者: 美濃口玄1
所属機関: 1京都大學醫學部齒科診療室
ページ範囲:P.143 - P.148
文献購入ページに移動結核,寄生蟲は現在の吾國として當面して居る問題であるが,一應其の豫防法も完成していて,他の文化國家では解決されて居るので,文化の進展とともに解決は豫期される事であるが,第三の齲蝕は,未開の民族に低率で文化の發達とともに罹患率の増して來る疾患で,一種の文明病の如く考えられ,既に英米では是に對しての對策が眞劍に考えられて居る。是を吾國に例を取つて見るならば,一般醫師の三分の一近くの三萬餘の齒科醫が行つて居る醫療の大半は,此の齲蝕,又は齲蝕に關連して起る疾患,又は是により失はれた齒牙の補綴に屬するものなる事を考える時は,單に齲蝕とは云い切れない程の負擔を國民にかけて居ると云える。
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