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特集 アメリカ公衆衛生200年
アメリカの保健計画—その背景と動向
著者: 若松栄一1
所属機関: 1(前)医療金融公庫
ページ範囲:P.751 - P.759
文献購入ページに移動アメリカが建国200年を迎えた.若々しく,キビキビした国である.そして,この国ほど医療問題がやかましく議論され,またいろいろと問題をかかえている国もないだろう.また,これほど目まぐるしく変化している国も類がないといえよう.アメリカの医療問題は,今や内政上の極めて重要なテーマとなっている.しかし,それは比較的新しい問題である.
ヨーロッパでウィルヒョウやコッホが近代医学の花を咲かせていた19世紀は,アメリカの医学や医療にとってはまだ暗黒時代であった.アメリカ医学の黎明といわれるジョンス・ホプキンス医科大学の開設,アメリカの医師養成制度の大改革のきっかけとなったフレクスナー報告も,20世紀初頭のことであった.特に国民医療費とからんだ医療制度が大きな政治問題化してきたのは,ほんの10年そこそこ前のことである.
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