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特集 保健と福祉におけるニードとデマンド 発言あり
ヘルス・ニード
著者: よ た れ わ か
所属機関:
ページ範囲:P.299 - P.301
文献購入ページに移動健康な毎日を送り,しかも長生きしたいと願うのは,人々の共通した願望である.しかし,一般の人々は,実際にどんなものが健康であり,それを獲得するにはどんな努力が必要であるか,現実はどうであるかなど,具体的に能動的に考えたことがあるであろうか.
まず第一に,健康の範囲は常に広がる一方で,際限がないということを自覚すべきであり,よりいっそうの健康を獲得するには,健康増進に日夜努力している人がどんなに苦労しているか,ただ口先ばかりで健康をよこせと叫んでも,そんなに容易に手に入るものでもないこと,天から健康が降ってくるものでもないこと,お金のかかることなど,具体的な面で十分考慮すべきことをまず考えるべきであろう.ましてや,健康は人から与えられるもので自らが努力しないでも手に入る,などと思うのは間違いである.福祉についても全く同じことがいえると思う.もちろん,国や公共団体,研究者,実際に国民の健康増進に活動している人人は,現在の技術,政策など可能なかぎりの提供をすべきであることは論を待たないし,健康を阻害するものを除去するために努力すべきであることは当然のことである.
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