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発言あり
5つ子
著者: 中野英一1 中島さつき2 堀田元3 山口誠哉4 渡辺寿美子5 ら つ な ね そ
所属機関: 1杏林大公衆衛生 2兵庫医大医療社会学 3愛知県瀬戸保健所 4筑波大社会医学 5東京本郷保健所
ページ範囲:P.439 - P.441
文献購入ページに移動わが国の乳児保健の現況は目ざましい改善をみせ,全国的にみると,昭和22年当時と比較して,新生児死亡率は約5分の1に低下し,乳児死亡率では約10分の1に低下した.しかしこれを地域別にみると,今なお地域格差が目立ち,とくに青森,宮城,秋田等東北地方の諸県や,熊本,大分,鹿児島等九州地方の離島や陸の孤島的な地域を多く含む諸県には高いようである.
生下時体重が990グラムという極小未熟児を含む5つ子が,1月31日に鹿児島県で誕生した.鹿児島市立病院で立派に保育され,すくすくと育っている.今回誕生した5人の赤ちゃんは,心身ともに健全な両親から,低体重児という身体的特徴以外は何ら機質的・機能的な先天異常もなく出生できた幸運児たちであった.十分な医療施設を備え,練達の医療技術者を擁する病院であればこそ,一時にこのような極小未熟児が入院しても,立派に保育し得ることを証明したのである.
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