icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生40巻8号

1976年08月発行

文献概要

特集 公衆衛生への提言 政策・行政

"公衆による衛生"を考える姿勢に向けて

著者: 松原治郎1

所属機関: 1東京大学教育学部社会学

ページ範囲:P.527 - P.528

文献購入ページに移動
公衆衛生の現状
 公衆衛生とは,組織化された社会的努力を通じて,疾病を防止し,生命を延長し,また肉体的ならびに精神的能率を高める技術であるといわれている.門外漢がこういうのはおこがましいが,この「組織化された社会的努力」というときの努力の主体は,行政機関や医療機関であるというよりは,生活者それ自身なのではないかと思う.行政機関や医療機関は,生活者の主体的な自己を組織化することを通して展開させる疾病の予防や生命の延長の努力に対して,指導や技術的援助をするにすぎないもの,といわなければならない.
 事実,公衆衛生の分野は,早くから「コミュニティ・オーガニゼーション」や「コミュニティ・インヴォルメント」といった地域保健活動の方式を開発し,地域住民を主体にし,その人々の活動と参加によって公衆衛生の実を挙げる,先駆的な仕事をしてきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら