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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生41巻10号

1977年10月発行

文献概要

特集 生涯教育 公衆衛生従事者からの提言

公衆衛生医の立場から

著者: 野崎貞彦1

所属機関: 1厚生省環境衛生局企画課

ページ範囲:P.680 - P.680

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 戦後の混乱期に復員船等によってもたらされた集団発生以来,約30年ぶりに発生した今回の有田市におけるコレラ患者は,100名に近い患者,保菌者を出して終息した.社会構造,人口構造等の大きな変遷により,公衆衛生活動に求められる量と質も大きく変わってきたが,新しく生じてきた公害,産業廃棄物等の問題とともに,急性伝染病の防遏のような基本的な問題についても,常に万全の注意がはらわれていなければならないことがわかる.公衆衛生従事者としては,多くの専門職種のものがチームとして仕事を進めているわけであるが,ここでは医師について述べてみる.
 医師の公衆衛生活動としては,医師法第1条に規定されているように,すべての医師がこれに従事することは当然のことであるが,ここでは狭義に衛生行政に従事する医師について考えてみたい.衛生行政に従事する医師数は,絶対的にも,また増加する一方の行政需要に対して,相対的にも年々減少している現状にある.衛生行政従事医師の確保対策としては,昭和37年のいわゆる野辺地報告以後も研究討議が続けられ,いろいろな方策が国および自治体等でとられてきたが,期待される成果は得られていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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