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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生41巻7号

1977年07月発行

文献概要

特集 公衆衛生戦後30年

戦後30余年における疾病の様相の変遷と予防の進歩

著者: 岡田博12

所属機関: 1名古屋大学 2愛知医科大学

ページ範囲:P.468 - P.474

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はじめに
 人類の元祖,オーストラロピテクスが地球上に出現して以来250万年,現在の人類(Homo Sapiens)が現われてから10万年たつが,この,ヒトという生物の永い歴史で,いつが最も発展のめざましい時代であったかといえば,誰しも"現在"と答えるのに異論はないであろう.特に第二次世界大戦後からの30年間には,あらゆる方面の科学の進歩が,経済の発展とともにとりわけ爆発的な進展を遂げつつある.40年前には夢想もしなかった月へも行けるようになったし,広い地球上のどこへでも2, 3日で到達できるようになった.
 地球上の人口も,西暦のはじめ2.5億と推定されていたに過ぎなかったものが,19世紀の中頃やっと10億になったばかりであるのに,その後急激に増加し,現在約40億,今世紀の終わりには80億に達する,と推算されている.そして,ヒトの生命はまた急速に延長し,文明国では平均寿命が70歳に達するところが多く,わが国では男が72歳,女が77歳に到達するに至った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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