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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生41巻8号

1977年08月発行

文献概要

特集 予研30年の歩み—伝染病の推移

ポリオ

著者: 多ケ谷勇1

所属機関: 1国立予防衛生研究所腸内ウイルス部

ページ範囲:P.566 - P.567

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生ワク投与により制圧に成功■
 予研創立から現在に至る30年間のわが国のポリオの推移は,わが国の防疫史の中でも極めて特徴的であり,伝染病予防への関与を使命として発足した予研の歴史の中でも,大きな位置を占めている.予研創立の1947年の9月から,伝染病届出規制に基づいて急性灰白髄炎(ポリオ)が公式に届け出られることになった.初期には届け出もあまり多くなかったが,1949年以降は,図1に示すように届け出も順調に為されていた.1951年をピークとしてかなり多数の患者が発生したが,その後次第に減少し,55年を最底として再び上昇へ向かった。そして60年には,記録始まって以来の多発をみ,翌61年春から初夏にかけて前年同様の患者発生の急増がみられたので,生ポリオワクチン(セビンワクチン)の緊急投与が行われ,流行阻止に成功した.以後,毎年の生ワクチン投与により,ポリオはわが国からはほとんど姿を消すに至った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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