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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生41巻8号

1977年08月発行

文献概要

特集 予研30年の歩み—伝染病の推移

抗生物質

著者: 梅沢浜夫1

所属機関: 1国立予防衛生研究所抗生物質部

ページ範囲:P.573 - P.573

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 1938年のDubos博士のTyrothricin,1941年のWaksman博士のActinomycinの発見は注意されたが,Florey,Chain博士らの1941年の"Lancet"誌上のPenicillinの効果の発見は,当時ほとんど注意されなかった.1948年の"KlinischeWochenschrift"誌上の英国の研究の紹介報文がその年の暮に日本に送られて,はじめてPenicillinの研究に驚かされた.そこで,1944年2月に当時の陸軍軍医学校にPenicillin研究委員会がつくられ,当時伝研の細谷教授と筆者(当時,助教授)はこの研究に参加し,それを推進することとなり,その年の10月に日本の青カビからPenicillinをつくることができた.さらに,1946年10月にはFoster博士が米国のPenicillinの研究を紹介し,国を挙げてその生産に努力した.予研設立に関係のある問題が伝研の所員会議にはじめて提出されたのは,1946年の12月のことである.それから数カ月して筆者は矛研に抗生物質部をつくり,部長としてその研究と業務に専心することになった.筆者のその後の研究方向は予研抗生物質部の設置によってきめられた,ということもできる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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