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今月の本
中野 進 著『医師の世界—その社会学的分析』—医師自身による医師像の実証的解明の貴重な労作
著者: 橋本正己1
所属機関: 1国立公衆衛生院
ページ範囲:P.665 - P.665
文献購入ページに移動本書の著者は,京部大学卒業後30年,病院開業歴20年を有する第一線の外科医であり,しかも府の医師会,病院協会など医師としての社会的活動に長年積極的にとりくんでこられた方である.本来,この主題の解明は,その特殊性からみて,医師自身により,しかも社会医学などの立場からの理論的な論述や評論的提言のみでなく,実践的な立場からなされることが最も望ましいと考えられるのであるが,本書はこの意味でまさに得難い著者に恵まれたものといえる.つぎに本書の大きな特色は,著者が「資料なくして発言なし」,「調査なくして発言なし」と強調されているとおり,調査による実証的なとりくみに徹していることである.
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