icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生42巻10号

1978年10月発行

文献概要

連載 図説 公衆衛生・22

難病の疫学—スモンを例として

著者: 安西定1 柳川洋2 高原亮治3 川口毅4

所属機関: 1国立循環器病センター・運営部 2自治医科大学公衆衛生学教室 3厚生省保険局医療課 4栃木県衛生部保健予防課

ページ範囲:P.613 - P.618

文献購入ページに移動
 スモンは腰痛,下痢などの腹部症状ではじまり,急性または亜急性に発現する,神経症状を特徴とする新しい神経疾患である.神経症状は両側性で,下半身からはじまる知覚障害を前景とし,特に異常知覚(ものがついている,しめつけられる,ジンジンする)をもって初発することが多い.
 スモンは昭和30年頃からわが国でみられ,昭和30年〜40年に集団発生が頻発し,日本全国に蔓延した.本病の発現は亜急性または急性であること,神経病変は末梢神経,脊髄後索および球後視神経を含む非炎症性の変性であることなどから,昭和39年にSubacute Myelo-Optico-Neuropathyと名づけられ,その頭文字をとってSMON(スモン)と呼ばれるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら