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特集 防災と公衆衛生
交通事故と救急医療
著者: 東川一1
所属機関: 1警察庁交通企画課
ページ範囲:P.701 - P.704
文献購入ページに移動昭和52年中の交通事故の件数は約46万件,これによる死者(交通事故発生後24時間以内に死亡した者をいう)数は8,945人,負傷者数は約60万人にのぼっている.自動車の台数および運転免許保有者数は増加し続けているが,交通事故件数,それによる死傷者数はいずれも減少の傾向にあった.しかし本年に入って,やや増加の兆しをみせている.
事故数および死傷者数の減少の要因としては,交通安全施設,道路の整備,交通安全思想の普及,効果的な交通取り締まりの実施などが挙げられるが,救急隊の設置数の増加,救急病院や診療所の増加等救急医療体制の整備,拡充も,交通事故による死者数の減少に大きく寄与していると思われる.
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