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特集 防災と公衆衛生
海難と公衆衛生
著者: 久我昌男1
所属機関: 1海上労働科学研究所
ページ範囲:P.705 - P.711
文献購入ページに移動海難という言葉を簡単に説明してみると,海難審判法では,海難は船舶の損傷を中心に考えられていて,船舶の構造,設備または運用に関連して,人に死傷を生じた場合も海難としている.これに対して船員法では,船舶の正常な機能が阻害された状態を海難ということになっていて,人の死傷は海難には含めていない.
海難について公衆衛生学的見解を次に説明することとなるが,やはり上述のうちでも,人に死傷を生じた場合に焦点をあてざるを得ないことになるので,本稿では海難,すなわち船員の労働災害を中心として述べていくことにする.
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