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簡易エネルギー消費量調査法の一試案(予報)
著者: 馬場昭美1 田中平三1 伊達ちぐさ1 植田豊1 林正幸1 山下英年1 庄司博延1 吉川賢太郎1 中村善保1 大和田国夫1
所属機関: 1大阪市立大学(医)公衆衛生学教室
ページ範囲:P.802 - P.805
文献購入ページに移動筆者ら1)が農山村在住者を対象として,脳卒中のリスク・ファクターを検討したところ,高血圧が脳出血および脳梗塞の発生にきわめて大きな影響を及ぼしており,欧米諸国で強調されている高脂質血症や肥満は,現時点ではリスク・ファクターとならないことを報告した.同様の報告は,全国各地の調査2)3)からもなされており,このような疫学的事実は,脳卒中モデル(SHRSPラット)によって実験的にも証明されるに至った4).以上のような事実の背景には,栄養および労働状態が大きく関与しているであろうことは,容易に想像される.
筆者らは,脳卒中の発生と栄養および労働状態との関係をprospective studyにより追究せんがために,ある農村で栄養および労働状態に関する悉皆調査を試みた.ヒトの栄養および労働状態を評価するためには,食事調査(摂取量),身体計測,生化学的検査,臨床医学的所見に加えて,エネルギー消費量の測定が重要である.さらに,これらを総合的に評価してはじめて,ヒトの栄養および労働状態を的確に評価することができるものと考えられる.
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