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発言あり
新しいヘルス・ボランティア
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ページ範囲:P.353 - P.355
文献購入ページに移動よい健康状態で長生きがしたい,健康は何ものにも代え難い貴重なものである,病苦に悩み,障害に苦しんでいる人達に援助の手をさしのべたい,などの思いは,誰しも少なからず持っているものであろう.しかし,現実の社会を見てみると,このような考え方にそった生活や活動をしている人は,非常に少ない.あまりにも物質文明だけが先行して発展したせいか,多くの人が毎日金を稼ぐことや消費生活を楽しむことにのみ気をうばわれ,自分達の大切な健康のことにさえも十分に気をくばらず,まして他人のために自分の持っている能力を提供するなどということは,とうてい簡単にはできないのが現実の姿である.
日本にはボランティア活動は育たない,ということがよくいわれる.確かに,何か人に頼まれて行動をすれば,すぐにその代価を要求するし,またそれがなければ,自分の方から積極的に動こうともしない風潮が,あまりにも強すぎるように思われる.
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