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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生42巻7号

1978年07月発行

文献概要

綜説

有害物質のアセスメントと規制—国際的動向

著者: 滝澤行雄1

所属機関: 1秋田大学公衆衛生

ページ範囲:P.455 - P.460

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はじめに
 有機塩素系化合物や重金属類の化学物質が,国の内外で有害物質として注目されてから久しい.日本では,PCB汚染が大きな社会問題となったことが契機となり,化学物質の総点検や事前評価を行なうことを目的とした「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」1)(昭和49年4月16日施行)が制定された.従来,化学物質の安全性が医・農薬,食品添加物などごく一部の化学物質についてのみ認識されていたのに対し,ここに,工業材料などすべての化学物質について,その安全性の検討が行なわれることになった.
 当時,この種の法律としては世界的にみて類のないものと考えられ,OECD環境委員会ではこれを高く評価した.ちなみに,同委員会化学品セクター・グループ2)は,人間環境における化学物質の作用を事前に処理するために,環境を汚染し,人の健康を損うおそれがある特定化学物質の製造,輸入,使用等には厳しいクローズド・システム化を要求しており,その勧告には日本のテクノロジー・アセスメントの立法内容が導入されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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