icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生42巻9号

1978年09月発行

文献概要

連載 図説 公衆衛生・21

原因不明疾患の疫学—川崎病を例として

著者: 安西定1 柳川洋2 高原亮治3 川口毅4

所属機関: 1国立循環器病センター・運営部 2自治医科大学公衆衛生学教室 3厚生省保険局医療課 4栃木県衛生部保健予防課

ページ範囲:P.545 - P.548

文献購入ページに移動
 日赤医療センター小児科部長・川崎富作博士が,乳幼児で発熱,紅斑様発疹,眼球結膜の充血,口唇びらん,口腔粘膜の発赤,いちご舌,非化膿性頸部リンパ節腫脹を呈し,回復期に四肢先端より膜様落屑を生じ,しかも溶連菌感染を思わせる検査所見を欠く症例7例を非猩紅熱性落屑症候群として,昭和37年10月,第61回日本小児科学会千葉地方会に報告し,さらに昭和42年には,【50例の詳細な臨床観察をもとに新しい症候群(小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群,略称 MCLS)として最初の原著を発表した.本病の歴史はこのときに始まる.
 その後,全国各地から多くの症例が報告され,患者数は1976年に1万例を越した.川崎博士が原著で名付けた診断名は長くてむつかしいので,現在では一般に「川崎病」といわれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら