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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生43巻10号

1979年10月発行

文献概要

講座 臨床から公衆衛生へ

心身障害児

著者: 奥田六郎1 須藤正克2 林寺忠2 奥野武彦2

所属機関: 1福井医科大学 2京都大学医学部小児科

ページ範囲:P.720 - P.728

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■はじめに
 心身障害児の定義は,簡単なようで難しい.ここでは,心身障害児を身体的ならびに神経学的なハンディキャップを長期にわたって有する小児と広義に理解すると,多くの疾患がその原因として挙げ得る.
 原因別に分類してみると,表1のごとくになる.心身障害児の発生,病像,発見法,治療法,介護の理解のためには表示したすべての疾患について,その発生,その他を記述するのがよいけれども,それにはかなりの頁数が必要で,限られた頁数ですべてに触れることは不可能である.そこで,小児の心身障害の原因となる主要な疾患として,先天異常のうち特に代謝異常,神経系疾患,循環器系疾患を中心に,なるべく予防,あるいは効果的な治療法のあるものを主として取り上げる.ただし,先天的異常の一部には,神経系疾患として扱われているものとoverlapしているものがあることをお断りしておきたい.また,心身障害の発生を防ぐには,その予防とともに早期発見,早期治療が最も重要であることは,断わるまでもない.したがって,予防,早期発見にもなるべく重点を置いて述べる.なお,病因が不明で小児精神医学の領域に属するものは,別項として最後に簡単に触れることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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