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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生43巻2号

1979年02月発行

文献概要

特集 小さなコミュニティにおける公衆衛生活動—方法論を中心として

メッシュ法をめぐって

著者: 大久保利晃1

所属機関: 1自治医科大学衛生学

ページ範囲:P.82 - P.87

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■メッシュ区分法の概要
 メッシュ統計とは,地域メッシュを用いた地理区分により,諸統計の観察・解析を行うことである.地域メッシュは,地図上に正方形,またはこれに近い小区画をしたもので,地理学では古くからこの方法が用いられていたが,衛生統計の分野ではほとんど用いられることはなかった.わが国ではメッシュという呼び方が一般的となっているが,英語ではgridという表現を用いて,grid square,grid coordinate system,block gridなどという呼び方が多いという.
 メッシュ法の利点としては,行政区域にとらわれることがないので,小地域区分が可能である,行政区分では必ずしも適切に区分されない大気汚染等との関係分析に便利である,行政区域の変更などの影響を受けない,任意の地域について,その地域内のメッシュを統合して,その地域のデータを作成できる,など多くをあげることができよう.また,統計技術上の点からは,各地域の形が等しいので相互比較が容易で,縦横の関係が規則的なので位置が簡単に決まり,電子計算機により大量のデータ処理,地図の作成が可能である,などの利点がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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