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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生43巻3号

1979年03月発行

文献概要

特集 地域精神衛生活動

地域精神衛生活動における世界の動向とわが国の現状

著者: 石原幸夫1

所属機関: 1神奈川県精神衛生センター

ページ範囲:P.148 - P.155

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■地域精神衛生と地域
 地域精神衛生活動とは,いうまでもないが,地域の中で展開される精神衛生活動をいう.ここで精神衛生活動の前に"地域"という言葉が使われていることの意味はすこぶる重要である.今日,精神医学の領域で地域という言葉には,特別の地位が与えられているからである.
 日本語の"地域"という言葉は,英語の"community"と交換できる言葉として一般に使われている.しかし,この"コミュニティ"という言葉の概念は周知の通り極あて多義的で,その定義は94種類にも分類されるという6).社会学,疫学あるいは精神医学などの専門領域においても,コミュニティはさまざまな意味に使われ,例えば,最も一般的な意味では,われわれがその中でいろいろな役割を演じながら生活している社会の組織網(social network)をさしている.社会学者たちは興味を共有し,互いに直接交際があり,かつ,自分たちの自治的生活をいかに組織してゆくか,を明らかにしようとする住民たちをコミュニティと呼んでいる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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