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講座 臨床から公衆衛生へ
ラジオイムノアッセイ
著者: 櫻林郁之介1
所属機関: 1自治医大臨床病理学
ページ範囲:P.209 - P.211
文献購入ページに移動ラジオイムノアッセイ(radioimmunoassay)とは,radioすなわちラジオアイソトープ(放射性同位元素)を標識として用い,immunoすなわち免疫学的な方法(抗原抗体反応)を応用して分析(assay)する測定法の総称で,すぐれた微量定量法である.
この画期的な測定法が開発されたのは,20年前の1958年,BersonとYalow1)がウシ血清中のインシュリンを放射性ヨードを用いて測定したのが最初であり,ヒトにおいては翌年,同様の方法で血清中のインシュリンの測定に成功している2).ラジオイムノアッセイ(以下,RIAと称す)は種々の点ですぐれているため,その応用範囲は急速に拡大し,世界中の多くの研究者がこの方法と取り組み,現在,その測定項目を正確に把握するのが困難なほど,めざましい発展をみせた.
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