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講座 臨床から公衆衛生へ
先天異常
著者: 日暮眞1
所属機関: 1東京大学医学部母子保健学教室
ページ範囲:P.277 - P.279
文献購入ページに移動近代医学の進歩は,小児の疾病構造を大きく変えた.すなわち,感染症を中心とする外因性疾患の急速な減少と,内的要因,とくに出生前ないし周生期に原因の求められるものが目立って多くなってきた.
WHOの報告,その他を根拠として推定すると,すべての新生児の5〜5.5%は,その生涯の中で,遺伝的要因が重要な役割を果たす疾患に罹患すると見られる.その内訳は,単一遺伝子の異常によるもの1%,染色体異常によるもの0.5〜1%,奇形2.5%,体質的欠陥によるもの1%という.
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