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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生43巻6号

1979年06月発行

文献概要

特集 環境汚染による健康被害者の救済 公害事例別にみた補償・救済の現状と問題点

PCB中毒=カネミ油症

著者: 梅田玄勝1

所属機関: 1北九州市民公害研究所

ページ範囲:P.403 - P.406

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■はじめに
 PCBによる環境汚染,そして食品公害・商品公害として争われたPCB中毒=カネミ油症事件が,1968年2月から11月にかけて歴史上未曽有の事件として西日本一帯に発生して以後,既に11年たった.
 その間,被害者は認定患者だけでも1,655人(死亡58人を含む)(1978年6月15日現在)に上り,未確認被害者を含めると約14,000人に達するであろうとされている.しかし,補償と救済については,今日なお不幸にして何らの見通しはなく,判決闘争(後述)または条件付個別折衝によって,ごく僅かの慰謝料という名目の"補償"を辛うじて獲得したにすぎなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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