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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生44巻11号

1980年11月発行

文献概要

連載 戦後の公衆衛生

【Ⅵ】保健指標(上)

著者: 麦谷眞里1 北井暁子1

所属機関: 1厚生省統計情報部

ページ範囲:P.791 - P.798

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■はじめに
 「保健指標」という考え方が出てきた背景は,次のようなものである.WHOが提案したプロジェクト「西歴2000年までにすべての人に健康を」(Health for all by 2000)では,まず各国別に戦略を立てて保健政策としてのゴールを設定し,そのゴールに到達するまでの個個の目標を定めることを第一に謳っていること。次いで,自国がその戦略達成途上のどの位置にいるのかを評価するために,指標の使用を提案していること.
 ところで,「すべての人に健康を」といっても,では,どんな状態を健康というのか,という質問に答えるのは容易ではない.なるほどWHOの憲章には,「単に虚弱や疾病がないというばかりでなく,肉体的,精神的ならびに社会的に完全に良好な状態」と謳われているが,この定義に従って各国(およびその国民)の健康度を評価するのは甚だ心もとない.そこで,もっと具体的に健康を捉え,かつ評価するために共通の指標を設定しようというのは,むしろ自然な考え方であるといえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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