icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生44巻12号

1980年12月発行

文献概要

発言あり

しらみ

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.819 - P.821

文献購入ページに移動
"沈黙の春"に蠢くもの
 農薬,殺虫剤,防腐剤,洗剤の効力は,衛生害虫,有害微生物に革命的な激減の様相をもたらした.空腹としらみは,戦争という食糧ならびに衛生の暗黒時代の一断面でもあった.終戦とともにDDT,BHCの出現によるその薬効には,目をみはったものである.殺虫剤の進歩と衣・食・住の生活環境の改善,化学肥料や水洗便所の普及,じん芥処理の改善によって,衛生害虫は著しく減少した.
 こうした薬剤の多量の使用が,彼らに「ザマアミロ」の大見得をきったのはよかったが,人間様にはねかえってきた.複合汚染,残留農薬,合成洗剤のゆくえは,……虫も声なく,鳥も泣かない"沈黙の春"が地球に,人類に訪れるのではないか,と…….

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら