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特集 公衆衛生における栄養
社会栄養学とその視点
著者: 高木和男1
所属機関: 1相模女子大学栄養学
ページ範囲:P.104 - P.109
文献購入ページに移動"社会栄養学"という言葉を創造した筆者の頭の中のいきさつは,何か,国民大衆というより,一般大衆の栄養改善を目的とした学問にふさわしい名称はないか,と考えた末のことであった,公衆栄養という言葉も,その頃厚生省の栄養士養成の規準の中に使われ出したのであるが,これは恐らく,筆者の意図するものと同じ方向のものだと思ったのであるが,これについての各方向の意見はごたごたしていて,むしろとりとめのないように見受けられたのであった.栄養士養成施設協会からも,このことについての意見や討議の結果が出されたが,筆者にはまだ不足が感じられたのである.
筆者は,広義の栄養学を考えた場合,これには栄養生理(生化)学,食品学,調理学,栄養指導学などの領域が含まれると考えている.栄養学発達の歴史から考えると,その初期には,栄養学は広義の意味であったのであろうが,科学技術の発達につれてこれが分化して,以上のような各部門に分かれるようになったのであろうと思うのである.
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