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用語解説
著者: 豊川裕之
所属機関:
ページ範囲:P.130 - P.130
文献購入ページに移動1977年に,米国のユタ州立大学栄養食品科学研究所(Institute of Nutrition and Food Sciences,Utah StateUniversity,Logan Utah,USA)のR. G. Hansen教授とB. W. Wyse助教授は栄養教育のために「栄養素密度」(Nutrients Density,略号ND)を新しく概念づけた.これは当初,食品の栄養的質を表わす指標として"Index of Nutritional Quality"という名称を付けたが,現行の栄養所要量に幾多の疑問点が残されている以上,質を規定することは正しくないという学会での批判を受けて,質の良し悪しではなく,ただ単に栄養素の含有密度を示すこの名称に変更されたものである.
人には性・年齢,労働および妊娠・授乳の生理的状態に応じて熱量,蛋白質,ビタミン類,ミネラル類などの所要量(Recommended Dietary Allowance,略してRDA)が推定されている.一方,食品にはそれらの栄養素がいろいろな割合で含有されている.いま,ある個人の栄養素所要量が所与の条件に応じて推定され,かつその個人が摂取するある食品または料理の栄養素含有量がわかっていると,その個人にとって,その食品のRDAに対する割合(%RDA)が計算できる.
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