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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生44巻7号

1980年07月発行

文献概要

特集 かびと健康障害

かびによるヒトの感染症

著者: 久米光1 奥平雅彦1

所属機関: 1北里大学病理学

ページ範囲:P.462 - P.469

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■はじめに
 いわゆる"かび"と呼ばれている微生物は,有史前の太古から人間生活と密接かつ多岐にわたる深いかかわりあいを持っている.このかかわりあいの中で現在までに10万種以上ときわめて多くのかび類が知られている.しかしながら,ヒトに感染を起こす,いわゆる病原真菌はこのうち100種前後と目されており1),とくに,わが国における主要な真菌症の起因菌は,たかだか18属50種程度であろうと推測される.
 ヒトの真菌感染症(以下,真菌症と略記する)の大部分は,白癬やカンジダ症に代表される表在性の皮膚真菌症であるが,抗生剤や抗癌剤あるいはステロイドホルモン剤などが広く使用され始めた1960年代ごろから,内臓真菌症の逐年的な増加が目立ち,近代医療の進歩とも相まって最近ではとくにその傾向が著しい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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