icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生44巻8号

1980年08月発行

文献概要

論考

日本公衆衛生学会保健所問題委員会「『地域保健のあり方』についての中間報告」の監視業務についての考察—80年代の保健所の進むべき道

著者: 長島芳昭1

所属機関: 1東京都板橋区板橋保健所衛生課

ページ範囲:P.582 - P.585

文献購入ページに移動
Ⅰ.「中間報告」1)を読むにあたって
 現在置かれている保健所の業務は大きく二つに分かれており,二つの業務のあり方および接点について数々の議論がなされている.「対人保健」,「対物衛生」とそれぞれ呼ばれているが,今後のあり方について分離する傾向の報告が数多くみられた.そこで,両者の総合性をめざすものとして「中間報告」を考えてみたい.
 現在施行されている保健所法では,第一条〔設置〕に「保健所は,地方における公衆衛生の向上及び増進を図るため……」とある.第二条で事業内容を列記している.その第1として,両者に共通な衛生思想の普及および向上に関する項目を挙げている.これは公衆衛生の重要な目標であり,その結果は最終的に二番目に挙げている人口動態統計に現われてくる.第三号以下では「対物衛生」,「対人保健」を列挙している.対物衛生と対人保健とは目標と結果が共通しており,両者の相乗作用によって公衆衛生の向上および増進が高められるだろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら