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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生45巻10号

1981年10月発行

文献概要

特集 予防接種 各種予防接種の要点

風疹ワクチン

著者: 植田浩司1

所属機関: 1佐賀医科大学小児科

ページ範囲:P.778 - P.781

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 昭和50〜53年の間にわが国では全国的規模の風疹流行を経験し,社会問題となった.その間,昭和52年度より風疹生ワクチンが定期予防接種として女子中学生を対象に開始された.最近,再び風疹流行が各地で発生しはじめ注目を集めている.風疹生ワクチンの目的には,これまでに開発されたワクチンとは大きな違いがある.従来のワクチンが,対象とする感染症の症状の軽減を目的としたのに対し,風疹生ワクチンの目的は妊婦の風疹感染に起因する先天異常,すなわち先天性風疹症候群,congenital rubella syndrome(CRS)の発生を予防することにある.風疹生ワクチンの開発は積極的に先天異常の1つの予防を可能にし,これを実現させようとするものであり,医学の歴史における画期的なできごとである.
 最近のわが国の風疹流行発生の背景と,風疹予防対策のための風疹生ワクチンの問題点について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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