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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生45巻8号

1981年08月発行

文献概要

特集 グループワーク

グループワーク(論)への誘い

著者: 大利一雄1

所属機関: 1桃山学院大学

ページ範囲:P.594 - P.599

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■はじめに
 本稿では「わが国の公衆衛生分野におけるグループワーク」ということを念頭におきつつも,北米の代表的なグループワーク論の紹介に焦点をあてている.というのも,わが国におけるグループワーク実践の現状とその問題点については,本書の他の論者が,各論的に詳細に述べられるであろうし,それらとの対比で,本稿を読まれることが,戦後に北米から直輸入されたグループワークのわが国での発展の現状と今後の課題を考えるうえでの一助になりうると考えるからである.
 グループワークがソーシャルワークの仲間入りを明確にするのは,北米においても,第二次大戦後になってからであり,それまでは,レクリエーションや社会教育と同義語にみられることも少なくなかった.YMCA運動やセツルメント運動などを母胎とするグループワークが,ソーシャルワークへの帰属を決定的にするのは,従来のAAGW(アメリカ・グループワーカー協会)を発展的に解消させて1955年に設立されたNASW(全米社会事業家協会)の1部門となったときである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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