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講座 臨床から公衆衛生へ
プールと学童の心臓病
著者: 大国真彦1
所属機関: 1日大小児科学
ページ範囲:P.658 - P.660
文献購入ページに移動毎年夏になると心臓病の子どもを持つ親が病院を訪れてくる.その最大の悩みは,「学校でプールに入れてくれない」ということである.
専門医が「心臓病は軽症だから,運動制限は不用で,何をやってもよい」という診断書を出していても,学校側では「事故が恐ろしいから」ということでプールに入れない,ということが少なくない.極端な例では,14歳の女子で軽症の心室中隔欠損がある例は,身長も高く発育良好であるので,後述する管理区分は「3-E-可」ということで何をしてもよい,となっていた.この中学生はバレーボール部に入りエースアタッカーとしてチームを優勝までさせており,激しいトレーニングにも耐えているのに,水泳だけはさせてもらえない.このようなことは学校関係者のプール恐怖症によるものであろうし,ある意味では心臓病に対する無理解のためかとも考えられる.
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