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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生46巻2号

1982年02月発行

特集 医学教育と保健所

地域保健実習を実践して

著者: 菊地浩1

所属機関: 1自治医科大学公衆衛生学

ページ範囲:P.106 - P.109

文献概要

 自治医科大学では,第一期生が5年生になった昭和51年から,地域保健実習を公衆衛生学のカリキュラムにとり入れ実施している.これは本学の建学の精神から,次の教育理念に基づいている.1.人間性豊かな人格の形成に力を注ぎ,真に医の倫理を会得し,ヒューマニズムに徹した医師を育成する.2.ますます複雑化する疾病構造に常に対応しうる高度な医学知識と臨床的実力とを涵養し,併せて社会医学の学習を重視する.3.医療に恵まれない過疎地域の医療に進んで挺身する気概を養成する.すなわち,社会医学の学習を重視し,臨床教育の中において,常に地域保健・医療との関連性を重視するという立場から,地域保健実習(保健所実習)が当初からカリキュラムに組み入れられたのである.
 しかしながら1学年100名をこえる学生の実習を,地元栃木県はじめ近県の保健所で受け入れていただくというのは並み大抵ではない苦労をおかけすることになる.幸い自治医科大学は全国の都道府県が共同して設立した大学であるので,関係県の衛生主管部,課と各保健所の特別な御配慮を得てこの実習のスタートを切ることができた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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