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発言あり
国試浪人
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ページ範囲:P.289 - P.291
文献購入ページに移動「このところ急増しているのは私立医科・歯科大学の留年である.昭和53年度の2,204人が昭和55年度は3,019人.2年間で1.6倍にふくれ上がっている.最終学年在籍者に占める留年学生の比率も35%から45%に上昇した」とある日刊紙が報道していた.慢性的な医師不足を補うために無医大県の解消と定員増をめざし,年次計画に従って医師養成がはかられている.このようななかで最終学年の留年が急増していることは問題である.留年以外にも,大学によっては卒業延期の制度をとっているところもあると聞く.
医師になるためには絶対条件として国家試験をパスしなければならない.この合格率も年々減少の傾向にある.優秀な人材,学生が集まった医学部は,今ではその数と定員増のために,その質が低下していることは確かなようだ.困ったことである.
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