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特集 難病対策と福祉
主な内臓系難病の臨床的知識
著者: 奥村英正1 上田征夫1 荒牧琢己1
所属機関: 1日本医科大学第一内科
ページ範囲:P.314 - P.319
文献購入ページに移動本症は,骨髄の機能低下により末梢血の赤血球,白血球,血小板の3要素が著しく減少し,造血剤に反応しない貧血症である.これは原因不明の特発性と続発性と先天性の3群に大別される.続発性とは,放射線や薬剤(クロランフェニコールなど),化学薬品(ベンゾールなど)などによって,二次的にくるものをいう.先天性はFanconi型,Erstren-Dameshek型などあるが稀である.本邦では特発性が多い.成因として幹細胞障害説と,骨髄の造血stromaの障害説とがある.
貧血は徐々に進行するので比較的貧血に耐えるが,やがて顔面蒼白,息切れ,倦怠感,浮腫などがあらわれ,また血小板減少による出血傾向すなわち紫斑,鼻出血,歯肉出血,生理出血が長くなるなどがくる.時に脳出血をおこすと死亡する.
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