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文献詳細

雑誌文献

公衆衛生46巻7号

1982年07月発行

特集 騒音

騒音問題の現状と対策

著者: 土屋昇1

所属機関: 1環境庁大気保全局特殊公害課

ページ範囲:P.452 - P.456

文献概要

 12年ほど前公害問題が爆発的に大きく取り上げられ,公害対策本部の設置,公害臨時国会における関係諸法令の制定,環境庁の発足等を経て,諸般の公害対策が飛躍的に進展し,騒音対策も着実な進展をみせてきた.ただ騒音問題は,直接有害物質に係わるものでないこともあって,大気汚染や水質汚濁問題と比べると,若干地味というか,それらの陰に隠れてきた感がなくもない.しかし,大気汚染や水質汚濁が一応安定的状況(異論があるかもしれないが)にある現在,今後の公害対策の中における騒音対策の比重は大いに重くなったといえる.1980年代における公害対策の最大の課題は,国民大多数に深刻な影響を与えている騒音問題にあるといっても過言でないであろう.騒音公害を感覚公害と称して,大気汚染や水質汚濁より軽くみる時代は終わった.ある程度以上の騒音に長期間さらされることは,心理的にも生理的にも重大な影響を及ぼすという意識が必要である.以下,苦情の状況等を基礎に,騒音問題の現状と今後の対策のいくつかについて述べてみる.
 なお,解説ないし意見にわたるところは,筆者の私見であることをあらかじめお断りしておく.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

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