icon fsr

文献詳細

雑誌文献

公衆衛生47巻1号

1983年01月発行

文献概要

特集 健康教育時代

地域保健と健康教育

著者: 山本幹夫1

所属機関: 1帝京大学医学部公衆衛生学教室

ページ範囲:P.15 - P.19

文献購入ページに移動
 地域保健とは地域社会に居住する人々の生命をまもり,健康で幸福な生活を確保するための活動1)で,そのためには身体的,精神的のみならず人々をとりまく生活する諸環境をも整えてゆく活動がふくまれる.地域社会は産業現場や学校などと異なり,元来人々の幸福を目的として形成されており,人々の健康を第一義として考えうる場である.地域医療はその中の医療活動と解することが無理のない考え方といえるが,日本医師会などでは保健活動をふくめて考えようとしている.
 1978年にソ連アルマ・アタでWHOとUNICEFとの共催で実施されたプライマリー・ヘルス・ケア(以後PHCと書く)の国際会議で採択されたPHC宣言は,今後の世界の地域保健の方向を定めるものとしてそれぞれの国においてすでに実施に移されつつあり,わが国においても「国民健康づくり」や市町村の保健婦活動など将来の地域保健の方向について大きな影響を与えることは間違いないことである.すでに述べた1)ように,この宣言の主旨をいかにわが国の実情に即して展開していくかについて充分な検討が必要である.また後述のようにこの宣言には健康教育に関するきわめて重要な諸事項も含まれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1170

印刷版ISSN:0368-5187

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら